その言葉を聞いたからというわけじゃないけど講堂でピアノをまた弾き始めた。 案の定、彼女は誘われるようにやって来て黙って目を閉じ聞いているだけ。 「変な女…」 「よく言われる」 恥ずかしそうに笑う顔を可愛いと思ってしまう俺… 俺達の距離が近づくのに、そう時間はかからなかった。