車に乗っても何も話そうとしないシェイラに怖くて何も言えない。


車内に流れる音楽だけが俺の中で唯一の救いで…


「ねぇ…」


「ん…あ!!ハイ??」


ビビり過ぎでしょ…俺。


「何であたしの歌じゃないの?」


―…ソコッ!?っていうか遅刻した事が許せなくて何もかもが気にいらねぇだけだよ…


「……あるよ!変えるよ!!!」


「いいよ…もう…今日はタダで帰れると思わないでね??」


―…覚悟はしてます。


眉間に寄せたシワをほどくとプッとシェイラが吹き出した。