「椎羅……
椎羅ちゃ―ん」
……困ったな
椎羅は怒ったまま部屋から出てきてくれない
………僕ってかなりの被害者だと思うんだけど
仕方ない
椎羅を怒らせてしまったが悪い
仮にも女だし
男って損だよな……
椎羅が出てこないし
機嫌直らないし
仕方ないので一人でご飯を食べる
………やっぱり美味しくない
ご飯は誰かと食べるのが1番だよな
「椎羅さん一緒にご飯食べてくれませんか?」
返事がない
喋るのかなり勇気使ったのに
「椎羅――」
「一人で食べられるでしょ」
「…………食べられる……けど」
そりゃもういい年大人だけど……
「ごめん言い過ぎた」
椎羅が出てきた
「気にしてない……」
何を話していいかわからない
「私もお腹すいた」
こんな空気を壊してくれるのはやっぱり椎羅しかいない
「すぐ用意するよ!!」
僕は椎羅が一緒にご飯を食べてくれるので椅子を引くサービスまでした


