恋文〜先生へ綴る想い


芝居が上手く打てなかったのは言うまでもない。


本番が終わった後、戻った部室でしおり先輩は久々に私を怒鳴りつけた。



「もう!せっかくの芝居が、あなたのせいで台無しになったじゃない!どうしてくれんのよ?!」



そんなこと言われても、こっちだってまともに演技できるような精神状態じゃなかったのだ。



「すみません…」



私はただ謝るしかなかった。



「もう、あんたみたいな中途部員、裏方に回せばよかった…!」



怒る先輩の周りで、他の部員達も私のことを白い目で見ているようだった。



「すみません…」



私はひたすら頭を下げた。


しおり先輩は「とりあえず、この件についてはまた反省会で話しましょう」と言うと、


ツンとした態度で他の部員達と一緒に部室を出て行った。