「え…?」
見ればフロントガラスの向こうに早足で歩くしゅーた先生がいて、おねーちゃんの目は先生を追っていた。
「おねーちゃん、しゅーた先生のこと知ってるの?」
私の問いに、おねーちゃんはうんとうなずいた。
「うちのサークルのOBだよ」
「えー?!」
驚く私に、おねーちゃんはそっかと首を縦に振った。
「秀太先輩、最近講師をやることになったって噂で聞いてたけど、あんたの学校だったんだ」
「う…ん」
「へー。意外と世間は狭いねー」
そう言って笑うおねーちゃんに、私は車を降りることも忘れ、思わずたずねていた。
「ねえ、おねーちゃんさ」
「何?」
「もしかしてしゅーた先生のこと、いろいろ知ってたりする?」
食い入るようにおねーちゃんを見つめると、彼女は少し考えて言った。
「そうだね、少しくらいは知ってるかな…?」

