「文化祭ではESSで英語劇をやるよ」と家族に言ったら、大学生のおねーちゃんが見に来てくれると言った。
「今日は特に予定もないし、学校まで車で送ってってあげようか?どーせなら帰りも乗っけてきてあげるし」
おねーちゃんがそう言ってくれたので、
「ホントに?ありがとう!!」
私はその言葉に甘えて、おねーちゃんの車で登校することにした。
「それにしてもさ、学校ギライの実結が部活に入るなんて、これから大地震か何か起こるんじゃない?」
ハンドルを握りながら笑うおねーちゃんに
「えー?そんなことないでしょ…?!部活に入るくらい、誰だってやってるじゃん」
本気で抗議していたら車はすぐに学校に着いて、
おねーちゃんは図々しくも職員駐車場へとハンドルを切っていた。
「ちょっとおねーちゃん!ダメだよ!ここ、先生達の駐車場だよ?恥ずかしいって…!」
「別にいいでしょ?どーせすぐ出るし」
先生達の車の間に堂々と車を停めた姉を恥じながら、
「ありがとね!」
急いでドアを開けようとしたとたん、
「あれ…?秀太先輩…?」
おねーちゃんがふいにしゅーた先生の名前を口にするのを聞いた。

