恋文〜先生へ綴る想い


先生に特訓してもらった上、車で送ってもらえるなんて、私って何てツイてるんだろ。


うちは車だとそんなに時間はかからないけど、なんか照れくさいや…。



喜びと緊張を抱えながら靴を履き替え、言われたとおり生徒玄関前で待っていると、


しばらくして1台の車が近づいて来て、私の前で停まった。




初めて見る、しゅーた先生の車。


白いセダンにドキドキしていたら、運転席の窓が開いて、先生が「乗って」と叫んだ。



「すみません…」



慌てて助手席に飛び込むと、ひんやりした空気とともに、聞き覚えのある音楽が漂ってきた。



あれ…?




耳をすませば、


それは私が好きなロックバンドが数年前に出したシングル曲だった。