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「ハァ…ハァ…角クン?」


「・・・・」


「ねぇ…角クンっ!」



俺はみーちゃんの手を掴んだまま、走っていた足を止めた。


振り返ると、息を切らしたみーちゃんが困ったような顔で俺を見ていた。



「どうしたの、突然…」


「ごめん…つい…」


「とりあえず、どこか入ろうか。この格好じゃ…目立っちゃうからね。」


「うん…。」



俺はさっきと打って変わって、みーちゃんの後をトボトボとついていった。


何勢いに任せて、みーちゃん連れ出してんだよ俺…


そう。


結局、あのパーティー会場から…無理矢理みーちゃんの手を引いて、連れだした。


行き先も何もなく、ただひたすら走っていた。


今考えれば、めちゃくちゃ迷惑な話だよな…。


勝手に連れ出されて、目立つ格好のまま街を走らされて…


ハァ…まじで俺ってアホだろ…。。



「ほら、角クンは何飲む?」


「ロイヤルミルクティー…。」


「じゃあ…先生は、アールグレイ。」



大人だなぁ…紅茶を種類で言えるなんて…。


そして、とりあえず入ったカフェの席に2人で座った。