今すぐに、みーちゃんをここから連れ出したい。



そんな衝動に駆られた俺。



「みーちゃん…あいつの事、本当に好きなの?」



俺はみーちゃんを真っすぐに見つめたまま、聞いた。


俺の真剣な表情に、みーちゃんは少し戸惑いながらも落ち着いた表情で口を開いた。



「…好きよ。私は、あの人のそばにいなきゃダメなの。」


「それは、あいつの出世のため?」


「・・・角クン、大人って本当に単純な生き物なのよ。」



俺はその言葉が、胸に刺さった。


大人って……


みーちゃんにとって俺は、子どもで、ただの生徒なんだよな…


みーちゃんの言葉に、そう感じた…。



「何だよそれ…、わかんねぇよ…そんなの。」


「角クン…?」


「見てらんねーよ…俺。。」



まだガキな俺は、すぐ感情的になって、ムキになって…


カッコ悪ぃって分かってんのに…


感情を抑えらんなくて…


言葉より先に、身体が動いちまう。。



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