パーティー会場に戻る途中、ホテルの中庭にあるベンチに、みーちゃんの姿があった。
パッと横の孝幸を見ると、
“行ってこい”
そう言ってるような表情で、笑った。
俺は、ベンチに座る愛しい人の元へ走った。
「中、入んないの?」
俺がぶっきらぼうにそう言うと、みーちゃんははっとして立っている俺を見上げた。
俺の顔を見て、引き締まっていたみーちゃんの表情が…少し緩まった気がした。
「うん…先生あーゆうの苦手なのよね」
ちょっと苦笑いして、みーちゃんはパーティー会場の方を見た。
俺は、そんなみーちゃんの隣りにストンと座った。
隣りのみーちゃんは、いつもと違って色っぽい格好だから…ちょっと照れる。
目のやり場に困るよ。。
だって隣り見たら、思わず目がいってしまうんだ…ガバッと開いた胸元を…。。
「塚本さんは?いいの?」
「俺がいたってしょうがねーし。俺、今日は美味いもん食いにきただけだし?」
「フフッ♪角クンらしいわね。…先生もそんな感じだけど。」
目を細めて、中庭の隅にあるガーデンを見つめたみーちゃんは…どこか、弱く見えた。