あれから月日は流れ…
雪がちらちらと降る季節になっていた。



あの最後に保健室へ行った日から、
もう1ヶ月が経ってた。


早いな…。


俺は保健室へいってない。
生徒が保健室へ行くのをやめたなんて、おかしな話だけど。


具合も悪くならなければ、ケガもしない…なんて強い子、俺。


時々、2階の廊下の窓から見える保健室を眺めていた。


机に向かって一生懸命書類に目をやるみーちゃん…おっと、美波先生をこっそり見ていた。


遠くから見てるだけ。


ツラいけど、会って抱き締めたりできない方がもっとツラい。


だって、美波先生には須藤がいる。


きっと幸せなんだろうな。
いつだったか、クラスの女子が噂していたのを聞いた。


“美波先生がブライダル情報誌を見てた”

って。



どう考えたって…そういうことだろ?



別に悲しくなんかねーし。


美波先生が、幸せになるんだったら…
喜んで祝福する。