「そうか、先生に会いにいってきたか。」
「うん…」
「何でそんな落ち込んでんだよ。」
「だって…」
不甲斐ない自分に呆れ、また孝兄にすがりつく。
俺ってガキだなぁ…はぁ。
「俺ってつくづくガキだよな…」
「そうだな。」
「そうだなって…まぁ、そうなんだけど」
「仕方ない。俺もお前くらいの時は何もできなかったからな…。」
そう言ってビールを飲んでる孝兄。
いやいや、確実に孝兄なら今の俺の状況でも…何か行動とってたって…。
はぁ~…
「俺さ…昨日、みーちゃんのお母さんに会ってたんだ。」
テーブルに置いてあるカシューナッツを1つ摘みながら、ぽつりぽつりと話す。
さり気なく、テレビの音量を下げて俺の話に耳を傾けてくれる孝兄。
「帰り際にこう言われたんだ…
“俺の気持ちを大事にしろ”って。これってどういう意味なのかな。」
孝兄は“分からない”そう言った。
でも、きっと分かってる。
だけど、孝兄は俺に自分でその意味を見つけさせようとしてる。
そうだよな…自分であの言葉の意味を見つけないとそれこそ意味ないよな。



