病院内は、外来患者で溢れかえっていた。



そんな様子を横目に、俺は売店でサンドイッチと熱い缶コーヒーを買って屋上へと上がった。



「すげぇ、…いい天気。」



屋上のドアを開けると、まぶしい太陽の光に目を瞑った。



見渡すと、何人かの入院患者の人達がベンチに座ったりして陽向ぼっこしていた。



この病院の屋上は、緑がたくさんある。
小さな緑地公園みたいだ。



俺は一度大きく伸びをすると、空いているベンチへ座った。



買ってきたサンドイッチにも手をつけず、しばらく俺は晴れた空を見上げていた。



はぁ…



早く目…覚めろよ、瞳のばか。



俺がどんだけ心配してんのか分かってんのか?



ふざけても怒るやつがいねーと、ふざけらんねーじゃんか。



孝兄だって、瞳が起きねーから元気ねぇんだからな。



起きろよ、瞳…。