大切な人、
それは自分を自分で居させてくれる存在。


いつも一緒にいなくたって、その人が自分にとってどれだけ大切な存在か…確かめようのないことだけど、わかる。



そんな大切な人が突然、この世からいなくなってしまったら…



考えただけで胸がつまる。



そんな状況に今、大切な幼なじみが陥っている。



外国にいる瞳の両親が、事故に巻き込まれて亡くなった。



そして今、俺の前にはベットで眠る瞳の姿がある。



両親をなくして立ち直りかけていた瞳だったのに、学校帰りに信号無視の車に…。



危険な状態からは脱出したものの、まだ瞳は目が覚めないでいる。



俺は、一緒に帰らなかったあの日のことを悔やんでいた。