あなたの言葉につつまれて・・・ ~それぞれの明日へ~

「佳奈、逃げろ!!」


「えっ!?」


「いいから早く!!
俺が食い止めるから!!」


「ダメだよ、啓!!」


「いいから!!」


「啓はダメなの!!」


私は啓の服を必死に掴んだ。


「うるさい!!
行けぇー!!」


「啓・・・」


啓が大きな声で怒鳴った。


「なんだぁ!?」


私は少しずつ後ずさりしながら、
振り返り走り出した。