ある放課後。 わたし、神崎准華は 夕焼けの教室で 幼なじみを待ちくたびれていた。 『凌遅いなぁー』 入学祝いで買って貰った 新しい携帯をパカパカする。 教室は静かで誰もいない 遠くからかすかに野球部の 金属バットのカキーンて 音が聞こえてくる 『遅い遅い遅い遅いっ!!!』 (もう帰ろっと) ガラガラ 『…凌?』 そこに立っていたのは わたしの片想いの相手 相沢 秀哉 だった。