「あ、なんか用?」



「なんか用?じゃないでしょ!!

何回呼んだと思ってんの?」


三村が俺の机の前へとまわりこむ。




「・・・わりぃ。

ちょっと考え事しててさ。」

「秋のことでしょ?」


「えっ・・・」

図星をつかれた。



言葉の出てこない俺をおいて、

三村が続けた。



「あたしだって気になってるんだから・・・。

でも」

「でも、何?」


急に三村の目線が落ちた。

声のトーンが変わったのも気になった。



「秋が学校さぼるなんて、

よほどのことがあったとしか思えないから・・・。


菜々に何かあったのかなって・・・。」