ぱんぱん・・・



仏壇に向かって、

手を合わせて礼をする。



「秋~」


いつもと同じタイミングで僕を呼ぶのは、

菜々だ。


ちょうど朝の八時。




ぱんぱん・・・




菜々が僕の隣に座って礼をする。


毎朝僕の両親に向かって、

あいさつをするのだ。



「じゃあ、行こっか」


そう言って立ち上がると、

菜々は僕に微笑んだ。