その日、僕は神になった

 再びレイチェルに視線を向けると、彼女は大きく首を左右に振った。まるで俺の心を読み取ったように。その今にも泣き出しそうな表情に、不謹慎ながら俺は一瞬胸を大きく高鳴らせていた。こんな表情もするんだな…。そして俺の遺体にすがりつき、泣きじゃくる玲花もこんな表情をしていたことを思い出した。玲花とレイチェル、今はその顔に何の共通点も見出せないが、確かに二人の表情は一緒だった。
 きっとレイチェルが玲花と同じ顔をして現れなかったとしても、俺はこの女性に恋をしていたはずだ。玲花とはまったく違う魅力を持った、この一人の女性に。
 彼女を救うにはこうするしかない、その覚悟を決めるように一度瞼を閉じ、小さな笑みを湛えて口を小さく動かした。
ごめん。