その日、僕は神になった

「再び奇跡を起こすのです。人類に神々の存在を思い出させるための」
「何度も起こしてきた。そしてそんなものは一時凌ぎにしかならないという答えに達したのだ。いづれまた人間は我々の存在を忘れ、同じ過ちを繰り返す」
「同じ過ちを繰り返しているのは、我々も同じです」
「私たちを人間などと一緒だとおっしゃるのか?」
「人間は自らの過ちに気付き、悔いることが出来る。それは限られた命の中で、同じ過ちを繰り返さないために。だが我々はどうでしょう?永遠を手にしたと同時に、自らの行いを、過ちを悔いることを忘れてしまった。何度でもやり直せるという甘えから」
「私たちが人間よりも劣っている…、そう言いたい訳ですね?」
「ある部分では、そう付け足させて下さい」
 北の神は大きな笑い声を上げた。俺に向けられていた視線は、もはや虫けらを見下すそれと一緒だった。