その日、僕は神になった

「これは夢ではありません」
 僕はハッとした。心まで読めるのか…。
「私は神の心を読んだ訳ではありません。そのような能力は、プライバシー上認められていませんので」
 何とも説得力のないセリフだ…。
「じゃ、何で考えてることが分かったんだ」
 僕は顔を背けながら吐き捨てた。これ以上勝手に心を読まれて堪るか。
「顔に書いてあったからです」
 そういうレイチェルは微かな笑みを漏らしていた。