その日、僕は神になった

 そう言って振り返ると、目の前に大きな壁が立ちはだかっていた。…さっきまでこんな物なかったよな…?
「手荒な手段で申し訳ありません」
 再び振り返ると、レイチェルが腰を九十度に曲げて頭を下げていた。彼女の仕業なのか、一体どうやって…?これはもうトリックなんてレベルではない、魔法だ。
 そうだ、これは夢だ。やけにリアルな夢だが、夢を見ている時なんてそんなものだ。