その日、僕は神になった

「何でだよ?何か不味い理由があるのか?」
「あります。新たな神が就任早々記憶喪失だなんて、前代未聞の事態です」
「前代未聞はお前たちだろ?これは立派な詐欺だ。侮辱罪だ!訴えてやるから覚悟しておけよ!」
 僕は出口へと向かって大股に歩きだした。
「お待ちください。どこへ行かれるのですか?」
 僕は振り返り、捨て台詞を吐き捨てた。
「こんな訳の分からない集団のいないところだよ」