その日、僕は神になった

「…神、あなたは本当にご記憶がないのですか?」
 レイチェルの二つの瞳が初めて困惑に満ちた。
「ないって言ってるだろ!もういい加減にしてくれ」
 彼女は慎重に辺りを見回した。この部屋には僕と二人きりなのは分かっている筈なのに。
「そのことは決して他言なさらないで下さい」