その日、僕は神になった

「今どうやったんですか!?」
 彼女は不思議そうな顔で僕を見つめた。
「いや、だから、どうやってその椅子を出したの!?」
「念じたのですが…、何か?」
 念じた!?どういうことだ?僕の知らない間に、科学はそこまで進歩していたのか?僕の知る限りでは、トイレのドアを開けると自動で便座が上がる程度だ…。僕は一体どれくらいの間の記憶を無くしているのだろう?まるで浦島太郎にでもなった気分だ。