その日、僕は神になった

「東の神、あなたはどう思われますか?」
 僕は眉間に皺を寄せ、小首を傾げた。一体何をどう思うと言うのだ?
「そうです東の神、あなたの意見を聞きたい。我々はあなたの意見を待ち望んでいたのです。途中から神という役職に付いたからといって遠慮されていたのかもしれませんが、あなたは東地区から選ばれた列記とした神なのです、そのキャリアこそ違えど、立場は私たちと何ら変わりはありません。さぁ、あなたの意見をお聞かせください」
 北の神の言葉に残りの二人が頷く。はぁ、僕はそんな阿呆みたいな返事しか出来ずに、その三人を見やった。
 これは罠か?ワザと意見を求め、僕を混乱させようとしているのだろうか?演技だとすれば見事な演技だ。流石神、全知全能の存在。もしかしたら全ては僕の勘違いだったのだろうか?早とちりをしていただけなのだろうか?そう疑わずにはいられなくなる程の見事な演技だ。いや、今はそんなことに感心している場合ではない、何か言わなくては…。僕は必死にレイチェルの言葉を思い出そうとした。