その日、僕は神になった

 四人の神は一つのテーブルを囲むようにして向い合った。さぁ、いよいよ運命の分かれ道だ。北の神が先ず口を開き、その日の会議は幕を開いた。話の内容は前回のそれと大差はない、三人の息詰まった表情から、あれからそれぞれが頭を悩ませた結果が伝わってくる。彼らは三人で話を進めてく、やはりこいつらが黒だ。
 僕はこれで真実に一歩近づいた。だがそれにしても詰めの甘い奴らだ。いや、目の前の神々の鉄鎚に躍起になるあまり、記憶を奪った時点で僕のことなんてどうでもよくなったのかもしれない。
 見くびるなよ、これでも神に選ばれる程の実力を持つ男なのだぞ、記憶と言う自己を失われたとしても、そのクオリティーの高さまでは奪うことが出来ないのだ。お前らが僕の記憶を奪ったことは分かっているのだ!そう心の中で罵声を浴びせていると、南の神の視線が僕を捉えた。背筋に緊張が走り、歪んだ口元を瞬時に引き締めた。心の中を覗かれたような気がしたのだ。