その日、僕は神になった

 待てよ、だとすれば彼女はなぜそのことを打ち明けないのだ?その点もすぐに納得がいった、彼女の表情で記憶が感化されたのは、どれも寂しさや困惑に満ちた表情だった。きっと僕らは上手くいってなかったのだ。だからあえて彼女はそのことを黙っているのだ。天界の住人も、時の支配下にあった頃は、万能の存在ではなかったのだ。
 もし本当に僕とレイチェルが恋人という仲だったとしたら、僕はあの黒のスーツの下に隠された、滑らかな肌(今の僕は実際に触れたことはないので、あくまでも想像でだが)に触れ、小ぶりな唇に食らいつき、快楽に溺れる表情を堪能していたのだろうか?そんな光景を思い浮かべるが、上手くいかなかった。確かに快楽に悶えるその顔はレイチェルのそれだが、なぜかその体は彼女のそれではないように思えたのだ。とても褒められたものではない妄想にふけっていると、もはや性別を分けるだけのために存在する性器が反応しだした。長年の干ばつにより、元の密度を失った海綿体は、許容範囲を越し膨れ上がり、鈍い痛みをもたらした。そこに血が凝縮されたのは何年、何百年ぶりなのだろう?予期せぬ事態に、僕のそれは僕自身以上に驚いているようだった。僕は少し腰を浮かし、その位置をずらしてあげた。