その日、僕は神になった

「こちらです」
 そう言われて通された部屋は、二十畳はあるだろう大きな部屋だった。床には廊下と同じく赤い絨毯がしかれ、壁には五枚の写真が飾られている。そしてだだっ広い部屋の奥に一組の机が置かれていた。それは遠めに見ても高価だと分かる品だった。他には一切の家具類も観葉植物もない。