玄関で後ろから俺の服を掴んだひなたが、 ごめんね、 と声にならないような声を絞り出すように言ってから、 「これ・・・」 と、俺の前に一枚のディスクが入ったケースを差し出した。 「これ・・・ゆぅさんがくれたの」 「え?」 後ろを見ると、ひなたはそのケースを大事そうになでながら言ったんだ。 「ゆぅさん、すごく喜んでたよ。いい奴に出会えたって。陽斗といいコンビになるだろう、って」 ゆぅさん・・・