落ち着け。 落ち着け、俺。 あれから何年もたってるんだぞ。 会社じゃ、冷静な紺野、で通ってるんだぞ。 培った計算力を今出さないと・・・・。 なんて考えてるのに、 ガタッ 再び開いたふすまの音に、思いっきり体がビクッとなってしまった俺。 ・・・全然ダメじゃねえか。 ふすまが開いて、出てきたのはひなた。 「お待たせ。ごめんね」 「寝たの?」 「うん」