いつもは、気の抜けた ヘラヘラ顔のイブキも、今は真剣な表情にならざるをえないようだ。
それに答えるハヤトも、恐ろしい程に 威圧感をかもし出していた。
当然だ。
命を張る という事なのだから…………。
「あいつは………トシは絶対 俺が来るのを待ってる。
だから……行かせてくれ」
悲痛な叫びだ。
ハヤトにとって、トシは弟のような存在。
初めは、トシが一方的にまとわりついている感じがあった。
しかし、日を重ねるにつれ、人をあまり近づけない あのハヤトが、少しずつ心を許し始め 遂に、誰もが兄弟と認めるような仲になっていた。
イブキも当然、それを知っていた。
分かってはいても、イブキからすれば、ハヤトは一番の友だ。
その友が 今 危険な道に進もうとしている。
そんな複雑な心境に まるで苦しんでいかのようだ。
全部………
全部………私が……
私が しっかりしてないから……………
だから………私のせいだ。
