「そうか………分かったよ!
なんか、悪かったな!! お前の気持ち、どこかに置いて来ちまったみたいで。」



「いや…… 気にしてんじゃねぇよ!」





「な〜んか 俺! おかしいよな〜! ……相手がお前で 良かったよ!」


憑き物が取れたような、清々しい表情を見せる ハヤト。


座ったまま、両手を 天高く伸ばし、緊張して硬くなった 体を解すように、
大きく息を吸い そっと はき出しながら落ち着いていく様を見せた。



少なくとも 俺は、間違ってはいなかったんだと そう思え、そのまま ハヤトを見守った 。




しばらくすると、ハヤトは 俺に立つように促した。


少し 冷えた風が吹き抜けたが、かえって熱くなっていた 俺達の体には、心地よく感じれた。


目の前の 広大な景色を 二人して見つめた。







キラキラと美しい 夜のネオン。


それぞれの建物を繋ぐ、屋上ドーム通路。


そこを走る、ゼスラ帝国公認車両。 スペースライン が、見事な光をかもし出しながら走っている。

これこそが 他国にはない、この帝国だけの 最大の持ち味であり、特徴とも言えるだろう。