ハヤトは、無愛想で真面目で、かなりキツいところがあって、学院でも どちらかと言うと 煙たがられている。

俺でさえ、時には 腹立たしく思う事も 多々ある。

どんなに皆に嫌われていても
自分を表に出そうとすればする程 不器用にも空回りする奴だが
人一倍 熱い心の持ち主で
自分よりも 何より友を大事にする奴であることを、俺だけは 知っている。




そんな ハヤトを、ここまで追い詰めた それを 、俺は 許せなかった。



「おい! この俺様を、信じらんねぇのかよ!
そりぁさー お前と違って、頼りねえかもしんねぇけどさぁ……

俺にだって! 出来ることはあるんだよ!」



熱くなる俺に、ハヤトは 真剣な表情で 意を決したように言った。




「……全て 無くす事に なるかもしれない。それでも………」


「ああ! 俺は それでも構わねぇよ!
お前を! ダチを見捨てるほど、堕ちちゃいねぇんだよ!」


俺は、心の叫びを 奴に叩きつけた。