長い 付き合いだ。
その俺が、アイツの嘘を見抜けない訳がないじゃないか!
あのハヤトが………
俺に隠し事………!?
何か、よっぽど深い訳が あるに違いない!
いくら考えても、この状況では、何一つ 導き出せずにいた。
「オイ! ハヤト! どうしたんだよ!お前らしくねぇよ」
俺はとにかく、ありったけの気持ちを込めて、説得を繰り返した。
そう、何度も 何度も。
「頼むから、隠さないでくれ!
俺じゃ…… 頼りねぇかよ?
頼む! 言ってくれーっ!」
「……………っ」
えっ ?!
俺は そのかすかな声を見逃さなかった。
今 確かに! 何かを言おうとしていた。
「えっ? 何んだって?! 」
俺は しつこく食らいついた。
このタイミングを逃したら 後がないと、なぜか その時は、そう思ったからだ。
イブキの必死な訴えに、遂に、心を動かされたのか、重い口は 少しづつ ほころびを見せ始めた。
「……………危ないんだよ。」
ハヤトが 思わず漏らした、この一言で、俺はあることに 確信を得た。