∞ フェン・ジィスター第0章 ∞ 血ぬられた道しるべ


何を したらいいのかも分からず

ただ……そこにいた。





相当な 痛みだったのだろう。


やがて、私の愛する家族は……

床に のた打ち回り、発狂したかのような 笑みを浮かべていた。



その……

変わり果てた姿に、私は 恐怖さえ 覚えてしまったのだ。





体が すくみ、思うように 動くこともままならず

ただ……見ている事しか 出来なかった。





そんな 自分が、情けなくて どうしようもなかった。



今も、後悔の念に 襲われ続けている。





あの時の事は、死ぬまで……

鮮明に、忘れることはないだろう。






政府は 目の色を変え、ウイルスを撒き散らす元凶を、駆除する事に 必死になった。




やがて、元凶である生物を特定し 退治することに成功したものの


その生物が何であったのか?

それは、一般市民には公開されなかった。




市民に、必要以上に心配をかけたくない。と言う政府の 配慮かららしいが………。




しかし、事態は 一番最悪の方向に 進んでしまったのだ。