∞ フェン・ジィスター第0章 ∞ 血ぬられた道しるべ


座った姿勢のまま、飛ぶように 後ずさりした。



「ハハ……ハッ。そんな警戒すんなよ! 何もしねーよ。
大体、ナナもボーっとしてっからいけねーんだよ」




ハアァァァァァ!?



ボー っとしてたら?
何となく?

キスしたくなんのか?

コイツは!!!





異常なものでも 見るような目つきで 彼を見た。



すると イブキは私に近づき、ニャリと イヤらしい笑みを浮かべた。





「一応さぁ〜 俺。
男なんだけどねー

分かってっか?」




「そんなの 分かってるに決まってんでしょ」



私の答えに 納得がいかないのか、サラサラの髪の隙間に 指を滑り込ませながら、頭を かきむしっている。



「どうもさぁ〜
分かってねぇんだよなぁ〜」




「分かってるよ。」


何とも 妙に、イラッ とさせられる仕草に、即答で 返してしまった。



そもそも、イブキが 何を言いたいのかが、

いまいち ナナには、理解できなかった。




そうとも知らず、イブキは 自信満々に 大勝負に出たのだ。