鋭い視線が 注がれていた事に。


院長は 気付いてはいかなかった。




のちに… これが 自分の首を絞める事になることとも 知らずに。






「先生〜! まだですか〜?」



遂に、しびれを切らしたのか、中央フロアに集まっていた生徒達が、ワラワラと 集まって来た。



サッ君の元から、スッと立ち上がる 院長。



「先生! どうしたの〜?」



そんな言葉を 口々にしている。



「えぇ! 何でもないわよ〜」


そう言いながら、サッ君に 笑顔でウィンクを送った。


そう、二人の秘密に 同意を求めるように。


当然、嬉しそうに答える サッ君。




「何でもないよ〜 だっ!」



「なんだよ! サトシ。お前が 言うなよ〜」