そこには、小さな男の子が 立っていた。
無邪気な笑顔。
しかし、院長と 目が合った瞬間………
それは、怯えの表情へと 変貌したのだった。
今まで 見たことも、想像さえしたことのない、先生の顔。
幼子には、恐怖意外の 何者でもなかった。
「せんせい…こわい……よぉ。…ごっ……ごめんなさい。」
子供ながら、とっさの反応だろう。
その姿に……
ハッ とした表情を浮かべる院長。
しまった! と言わんばかりだ。
無理のある 作り笑顔だが、その場に しゃがみ込んだ。
そして、まるで ごまかすように、そっと 男の子を 抱きしめた。
そして、心にもない……
なだめの 言葉であやした。
しかし……