飛び級する程の 優等生である ハヤトは、国と学院から、特別な待遇を受けているようだ。
その内の 一つが、広い勉強部屋と 寝室の提供らしい。
しかも、トイレとバス付きの、一人部屋だ。
院長と ハヤト以外の生徒は、当然のごとく 共同トイレに、共同風呂。
そう来たからには、格差を感じてしまう ナナの気持ちも、分からぬでもない。
静かで、それでいて 落ち着いた 今の状況。
ハヤトと 時を過ごす事で、
ナナの心に、何とも言えぬ 新たな気持ちが 生まれたとしても、何の不思議も無いのかもしれない。
髪を乾かし終えると、洗面所のドアを開けた。
すると突然、目の前が 暗闇に包まれたのだ。
驚きながらも、手探りで 少し明るい方に、足を進めるナナだった。
ライトアップされた、大人の空間に変化していた。
初めて見る空間に、動揺しながらも、
何が どうした訳でもないのに、ナナの鼓動は 高鳴った。
そして、静かに寝室のドアを開けた。
