∞ フェン・ジィスター第0章 ∞ 血ぬられた道しるべ


全ての音が 掻き消され、否応でも 耳に突くはずのサイレンでさえ

本当の 恐怖の前には、意味を成さない。




全ての五感を潰されるということ………

それは、こういう事なんだと 身を持って知った。




暗黒の世界は、それ程 悪い物ではなかった。

時の流れが 永遠に感じてしまうこと……以外。



万物が創りし人間。

しかし 万物は、それ程 器用には 人間を創れなかったようだ。





やがて、現実に引き戻される ハヤトとナナだった。





再び、脳裏にサイレンが突き刺さる。

夢から覚めたような 錯覚に捕らわれながら、次々と 人の集まる 足音が聞こえる。



三人が身を寄せる、穴の中から、滑り台を取り囲む 警備兵の足が、何本も見える。



全員が 集まってから、捕まえようとの魂胆なのだろうか。