∞ フェン・ジィスター第0章 ∞ 血ぬられた道しるべ


しかし、その時の事だった。


遂に、何かに当たる 確かな感触。

枝は進むのを止めたのだ。


「届いたか? 分かるか?」








「……………うん」



その返事に、心底 ほっとする 二人だった。



「いいか。先っぽに、ベルトがついてるから、それを 自分の体に結ぶんだ!」








「兄ちゃ…………」


「どうした? 大丈夫か 結べたか?」


「うん。」


絞り出すような 声だった。

トシにとっても 大変な状況だという事が、痛いほど伝わってくる。



そのかけ声と共に、ナナもハヤトも 懇親の思いで、枝を 慎重に引っ張り出した。



ズルズルと 鈍い音が鳴り響く、トンネル内。





やがて 張り裂けそうな程に、緊迫していた二人の心に、やっと訪れた 安堵感。