∞ フェン・ジィスター第0章 ∞ 血ぬられた道しるべ


図星だったのか、ナナは口を閉ざした。

やがて、みるみるうちに 思い詰めた表情へと変化していった。





「でもまあ。 ゴホッ。
……………好き……だけどな。」




えっ?!

その言葉に、耳を疑った。



一瞬、見つめ合った時を背くように、ハヤトは立ち上がった。




「勘違いすんなよ!
あ…あれだよ。 そういう感じの女が……そういうことなんだよ!
とにかく、赤紅の事 あんま信用すんなよ。
あーもう、行くぞ!」



無理やり、私の手を取り 走り出した。



確かに、私は世間知らずかもしれない。

言われなくても、すでに気づいてはいた。



でもハヤトも、バカが付くほど、お人好しだと 私は、この時 確信した。





「ハヤト。ちょっと待って」


手を引っ張り、合図を送りながらの小声。


「なんだよ?」



まだ、引きずっているのか、照れ隠しの乱暴な口調だ。



「ねえ!あっちにも行ける?」


「ああ。行けるけど、どうした?」


「あっちに、トシが好きな滑り台あるの。
それ結構、おっきくて 隠れられるかもしれない。」


「そっか。よし!そこに行こう。」