警備に見つからぬよう、道は使わず、陰に隠れながらの移動。
辺りに響き渡る 虫の鳴き声さえ、研ぎ澄まされた神経には、苦痛以外の何者でもなかった。
静まり返る 夜の町。
いつも見ている景色とは別物に感じていた。
どれくらい走り続けたのであろう。
所々に配置された、警備兵を かいくぐりながら、私達は目的地である、丘の上公園へと、着実に進んだ。
不思議だったのが、どこにいるか分からない 警備兵に躊躇せず 先へ先へと進むハヤトの行動だった。
まるで、どこに警備兵が潜んでいるのかを知っているかのようだ。
そんな疑問が頭をよぎる。
あともう少し という所に、差し掛かった時の事だった。
ハヤトの足が止まった。
「どうしたの?」
「シッ。」
異変を感じたのか?
警戒するかのように、辺りを見回す ハヤト。
一抹の不安が走る。
