キラは日曜日の夜、ソラが待つ家へと帰っていった。


その頃にはすこしだけ気持ちの整理がついたみたいで、

キラの頬にはうっすらと赤みが戻り、

ぎこちないけれど精一杯、あたしに笑顔を見せてくれた。


「ありがとう、美夕」

「ううん……」

「もう、ソラのことは……いいからね」

「うん……」


キラは玄関で靴を履きながら、言った。


「私、帰ったらちゃんとソラと話し合うから」


そう言ったキラの目はとても綺麗に澄んでいた。


「……やっぱりまだ、ソラと別れたいっていう気持ちに変わりはないの?」


あたしがそう聞くと、キラは笑った。


「ううん! もう、諦めるのはやめることにした!」


その言葉にドキッとしたのは、あたし。


「この2日、ソラと離れてよく分かったんだ。私、やっぱりソラがいないとダメみたい」