ふと、 あたしの手をつかんでいた、 ソラの手の力が緩んだ。 そして、一言。 「なんだよ……これ」 あたしは、自由になった両手で自分の顔を覆った。 「おい……美夕、なんなんだよ……これ」 ソラが見たもの。 それは、あたしが痛みに耐えながら自分の体に刻んだ、 「ソラ」という 大好きな相手の名前だった…………