ソラはあたしの手を掴んだまま、「いいから聞いて」って、話を続けた。
「俺、店に美夕が来てくれるのがホントに楽しみだった。自分でもわけわかんないんだけど、美夕といるとホッとするんだ。……でも、それだけじゃなくて……ホッとするけど、ドキドキした……」
あたしの手を握ったまま、もう片方の手を自分の胸に当てて。
「さっき、もう会えないって電話切られた途端、『そんなのありえねーだろ』って呟いてた。……あんなことがあったけど、美夕は絶対また店に来てくれるって思ってたのに、そうじゃないのか?って、めっちゃ焦って……」
ソラはひとつ深い深呼吸をしたあと、あたしの顔をじっと見た。
「美夕、聞いて? 今度会ったら絶対言おうって決めてたんだ」
そして、あたしの目を見たまま、こう言ってくれた。
「この前美夕が言った通り、昔、俺たちは何かあったんだろうし、そのことを思い出せなくて、それで美夕を悲しませて、本当に申し訳ないと思ってる。
……でも俺、あの絵が美夕だって知って、すっげー嬉しかったんだ。確かに驚いたしすぐには事情が飲み込めなかったけど……でも、これだけは間違いない。俺、あの時最初に『美夕で良かった』って思ったんだ。
俺、美夕が好きだ。
……昔のことを思い出せなくても、今、俺は美夕といたいと思う。
……だから頼む。もう、どこにも行かないで?」
「俺、店に美夕が来てくれるのがホントに楽しみだった。自分でもわけわかんないんだけど、美夕といるとホッとするんだ。……でも、それだけじゃなくて……ホッとするけど、ドキドキした……」
あたしの手を握ったまま、もう片方の手を自分の胸に当てて。
「さっき、もう会えないって電話切られた途端、『そんなのありえねーだろ』って呟いてた。……あんなことがあったけど、美夕は絶対また店に来てくれるって思ってたのに、そうじゃないのか?って、めっちゃ焦って……」
ソラはひとつ深い深呼吸をしたあと、あたしの顔をじっと見た。
「美夕、聞いて? 今度会ったら絶対言おうって決めてたんだ」
そして、あたしの目を見たまま、こう言ってくれた。
「この前美夕が言った通り、昔、俺たちは何かあったんだろうし、そのことを思い出せなくて、それで美夕を悲しませて、本当に申し訳ないと思ってる。
……でも俺、あの絵が美夕だって知って、すっげー嬉しかったんだ。確かに驚いたしすぐには事情が飲み込めなかったけど……でも、これだけは間違いない。俺、あの時最初に『美夕で良かった』って思ったんだ。
俺、美夕が好きだ。
……昔のことを思い出せなくても、今、俺は美夕といたいと思う。
……だから頼む。もう、どこにも行かないで?」


