ソラはあたしがいなくても大丈夫。
ううん……むしろあたしなんて必要なくて。
早足で歩いていたはずなのに、気がつくと駅前まで辿り着くのにいつもの倍以上時間がかかってしまっていた。
今日もまた、あたしの目の前の信号は赤。
だけど、まるで、何かを暗示するかのように、
あたしが立ち止まろうとした瞬間、それが青に変わった。
──進もう。
──今度こそ、あたしも前に進むんだ。
一度は足を止めそうになったけれど、
それでもあたしは立ち止まらずに、横断歩道に1歩足を踏み出した。
初めの1歩が出れば、後は自然にもう片方の足がついてくる。
ソラがあたし抜きでも幸せになれるんだったら、あたしはそれを受け入れるしかない。
あたしは最後の涙を振り絞った。
泣きながら祈った願いは、ただひとつ。
〈神様、どうかあたしにソラを諦める勇気を下さい〉
ただ、それだけだった。
ううん……むしろあたしなんて必要なくて。
早足で歩いていたはずなのに、気がつくと駅前まで辿り着くのにいつもの倍以上時間がかかってしまっていた。
今日もまた、あたしの目の前の信号は赤。
だけど、まるで、何かを暗示するかのように、
あたしが立ち止まろうとした瞬間、それが青に変わった。
──進もう。
──今度こそ、あたしも前に進むんだ。
一度は足を止めそうになったけれど、
それでもあたしは立ち止まらずに、横断歩道に1歩足を踏み出した。
初めの1歩が出れば、後は自然にもう片方の足がついてくる。
ソラがあたし抜きでも幸せになれるんだったら、あたしはそれを受け入れるしかない。
あたしは最後の涙を振り絞った。
泣きながら祈った願いは、ただひとつ。
〈神様、どうかあたしにソラを諦める勇気を下さい〉
ただ、それだけだった。


