ウソ★スキ

「twin star」に通い続けながら、

思い出してもらえなくても、また1から新しい恋をすればいいんだって、自分を励ましたこともあった。

だけど、こんなに沢山の想い出があるのに、それをなかったことにしてまた初めからなんて、そう簡単に割り切ることは出来なくて。


それにあの時は、体に刻んだ『ソラ』の文字やキラに企まれたウソの告白があったから、奇跡的にソラの心を動かすことができたのに。



──だけど、今のあたしには、何もない。



……無理だよ。

ソラは、一度はキラではなくあたしを選んでくれたけれど。

だけどもう、二度も奇跡は起こらない。



……あたしには、無理だよ。



さっきから、何度も、何度も、脳裏にキラの顔が浮かんでは消えていた。

別れ際に、あたしに、深々と頭を下げてくれたキラ。



ごめんね、キラ。

あたしはやっぱり弱いんだ。

狡いんだ。

ソラに必要とされていないのに、それでも一緒にいないといけないなんて、辛すぎるよ。



あたしには、もう、そんなパワーは残ってない……