だけど、そんなあたしの「twin star」通いは突然終わりを迎えることになる。
それはランチ目的のお客さんが一気にお店にやってきて、旦那さんや奥さんが息つく間もなく動き回る、お昼どきのことだった。
特にお客さんが集中して忙しい今日に限って、ソラはサークルで不在。
お店は完全に人手が足りない状態だった。
「美夕ちゃんごめん! 手伝ってもらってもいいかな?」
あまりの忙しさに、旦那さんがあたしに助けを求める。
「いいですよ」
あたしはそう言うとカウンター席を立った。
──大丈夫? 電車賃だって馬鹿にならないでしょ?
そんな心配をしてくれる奥さんは、あたしがお店に顔を出すたびにメニューにはない得意の手料理をご馳走してくれた。
そして帰りにお金を払おうと「いくらですか?」って聞くと、決まって首を横に振って。
「美夕ちゃんからお金を取るわけにはいかないわよ! こうしてソラに会いに来てくれるだけで嬉しいのに」
ソラに聞こえないように小声で囁きながら、「帰って食べてね」って小さなお弁当箱を持たせてくれた。
だからそのお礼……というわけではないけれど。
あたしは、忙しいときにはソラの代わりにお店を手伝うことにしていた。
それはランチ目的のお客さんが一気にお店にやってきて、旦那さんや奥さんが息つく間もなく動き回る、お昼どきのことだった。
特にお客さんが集中して忙しい今日に限って、ソラはサークルで不在。
お店は完全に人手が足りない状態だった。
「美夕ちゃんごめん! 手伝ってもらってもいいかな?」
あまりの忙しさに、旦那さんがあたしに助けを求める。
「いいですよ」
あたしはそう言うとカウンター席を立った。
──大丈夫? 電車賃だって馬鹿にならないでしょ?
そんな心配をしてくれる奥さんは、あたしがお店に顔を出すたびにメニューにはない得意の手料理をご馳走してくれた。
そして帰りにお金を払おうと「いくらですか?」って聞くと、決まって首を横に振って。
「美夕ちゃんからお金を取るわけにはいかないわよ! こうしてソラに会いに来てくれるだけで嬉しいのに」
ソラに聞こえないように小声で囁きながら、「帰って食べてね」って小さなお弁当箱を持たせてくれた。
だからそのお礼……というわけではないけれど。
あたしは、忙しいときにはソラの代わりにお店を手伝うことにしていた。


